うつ病の治療の基本は「初期」と「回復後」に分けて、
初期:服薬と休養
回復後:服薬・休養・心理療法の3本柱
となります。
薬物療法
うつ病は脳内の神経伝達物質が何らかの変調をきたしている状態です。
神経伝達物質は自分の意志で増やしたり減らしたり、という事ができません。
ですので、抗うつ薬を使って神経伝達物質の調整を行います。
抗うつ薬の種類
- SSRI
- 神経伝達物質の中でもセロトニンを標的とし、その再利用を促すという作用があります。セロトニン以外の神経伝達物質にはほとんど影響を与えないため、副作用が少なく服用を継続しやすくなっています。
- SNRI
- 神経伝達物質の中でセロトニンとノルアドレナリンを標的とし、その再利用を促すという作用があります。SSRIと同様にセロトニンとノルアドレナリンに限定されるため副作用が少ないという特徴があります。
- NaSSA
- NaSSAは新しいタイプの抗うつ薬です。ノルアドレナリンとセロトニン神経の働きを高める作用があります。また、抗うつ効果が現れるのが早いという特徴があります。
- 三環系抗うつ薬
- 古くから使われている抗うつ薬です。症状を改善する効果がもっとも強く、重度のうつ病、自殺の危険がある、という場合に利用されることがあります。しかし副作用も強く薬理的効果と副作用のバランスを充分考慮する必要があります。
休養
うつ病は、脳の機能が低下している状態です。疲れてしまった脳をしっかりと休養させましょう。
「自分は怠けているのではないか。」「職場の人に迷惑かけていないかな」など思ってしまう事もありますが休養をとることが治療となります。しかし、しっかりと休養を取らないと再発の可能性も高くなってしまいます。
十分な休息をとって脳を休ませてあげましょう。
リハビリ
薬をきちんと服用し十分な休養をとったらそろそろリハビリの開始です。
「抑うつ気分が軽減されてきた」
「少しずつ興味が湧いてきた」
といった回復の兆しを感じてきたら自分のやりやすい事から、少しずつ、無理のない範囲で進めていきましょう。
まずは朝決まった時間に起きる事から始めてみる。
好きだった趣味を試してみる。
散歩など外出する機会を増やしてみる。
自分にできる事から焦らずに行なっていく事が大切です。無理と焦りは禁物です!
また、復職する方には仕事に戻るためのリハビリも必要です。
「もうすっかり良くなった」と思っても通勤だけでヘトヘトになってしまったり、できると思った書類作りに時間がかかってしまったり…。そして気持ちが落ち込んでしまう…。
これではせっかく仕事に戻れたのに、また調子を崩してしまうかもしれません。
復職前に、実際に活動して自分がどの程度回復しているのか、仕事をしても続けられる状態なのか把握する事が大切です。
復職の為のリハビリテーションは各都道府県の精神保健福祉センター、障害者職業センタ-、医療機関で行なっています。
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ご本人様向けの知識Knowledge for the parties
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