アサーショントレーニングとは
メンタルヘルスに不調を抱えている人には、適切なコミュニケーションの方法がわからないという悩みがあります。
アサーショントレーニングは「自分の気持ちや意見をはっきりと述べることが難しい」「うまく自分のことを相手に伝えられない」「時々相手に強く言いすぎてしまったのではないかと後悔してしまう」などの、自己表現に関する問題を解決する方法を学ぶことができるトレーニングです。
アサーションについて
アサーションとはコミュニケーションスキルの1つであり、アサーショントレーニングは、企業や学校でも取り入れられています。
アサーションの理論では、コミュニケーションのタイプを大きく3つに分けて考えています。
その3つはそれぞれ「アグレッシブ」「ノンアサーティブ」「アサーティブ」と呼ばれています。
アグレッシブとは、自分のことを中心に考え、相手のことは考えないというやり方です。
失敗した人に対して理由や言い分を聞くことなく頭ごなしに叱責をするような表現の仕方はこの「アグレッシブ」に属する表現方法です。アグレッシブは怒鳴ったり威圧的な態度で表現を行なうことだけではありません。
例えば、どんなに穏やかな口調であっても、相手に選択の余地がないような状況で頼み事をしたり、追い込むようなやり方をするなど、巧妙に自分の欲求を押し付けたり、相手を操作して自分の思い通りに動かそうとする態度も、アグレッシブな表現に含まれるのです。
ノンアサーティブとは、自分の感情を押し殺して相手に合わせるようなやり方です。
このタイプはうつ病を患ってしまう方にも多いと言われています。
例えば、いつも都合良く相手に使われていると感じたり、これ以上は無理だとおもっていたりしながらも、はっきりと断れずに引き受けてしまうような態度のことです。このような態度は、一見相手を配慮しているように見えますが、自分の気持ちに反しながら行動しているため、相手に対しても率直になれていない状態であるといえます。自分の気持ちを抑え続けていると、次第に不満が募って行き、相手に対して恩着せがましい気持ちや、恨みがましい気持ちを抱くようになってしまいます。
アサーティブとは、自分の気持ちや考えを相手に伝えつつ、相手のことも配慮するやり方です。
アグレッシブでもノンアサーティブでもなく、自分の気持ちや考えに対して率直に、その場にふさわしい方法で表現します。
意見が食い違った場合でも、攻撃的に相手を打ち負かしたり、一方的に折れて相手の主張を通すのではなく、歩み寄ってお互いにとって一番よい解決方法を探るのがアサーティブの態度です。
アサーショントレーニングでの取組み
アサーショントレーニングでは自己表現のパターンを学びます。
まず質問用紙などを使って自分がどのような自己表現のパターンを持っているのかを理解し、それが今の症状にどのようにつながっているのか、それをどのようにしていけば他者とのよりよいコミュニケーションに活かせるようになるのかなどを考えます。
このようなトレーニングを行なって、最終的には自分の考えや感情を尊重しながら相手の考えや感情も尊重する、双方向的なコミュニケーションの力を身につけていきます。
ご紹介した以外にも、治療や回復の過程によって注意する点も異なります。詳しくはかかりつけの医師などにご相談ください。
病気についての知識Knowledge of the disease
ご本人様向けの知識Knowledge for the parties
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