営業へ異動し、人と色々なことを調整しながら仕事をしていくことに苦労していました。そして徐々に疲労が蓄積していき、最初のうつを発症しました。
休みを繰り返した後に現在の部署に異動してきたものの、回復が不十分であったため、徐々に思考力が低下していき、毎日手一杯の状態で仕事を続けていました。
その結果、仕事に必要な基本的な知識がまともに身につかないまま数年が経過してしまいました。
そうなると上司に相談しようとしても、自分でもなぜで苦しい状態なのか、何が分からないのかを整理して話せない状態で、しどろもどろになっていました。
そして「こんなことも出来ない自分はダメな人間だ」と考えて、どんどん悪循環にはまっていき、うつが再燃してしまいました。
今回は自分でも限界を感じていたので、主治医に相談し休職をすることを決めました。
休職に入って最初の1年は本当に何もできませんでした。毎夜訪れる不安で眠れない状況、それによる昼夜逆転、そしてまた不安な夜が来るという負のサイクルが延々と続いていました。1年経ったあたりからやっと少しずつ行動意欲が生まれてきて、1年半が経った頃に産業医からリワークを勧められました。
正直な所、最初は半信半疑で問い合わせていたことを覚えています。しかし、最初の説明会でここは今の自分に必要な環境だと感じ取り、通所することを決心しました。
通い出すと最初は週1日から始まり、徐々に通う曜日を増やしていくのですが、そのペースも本当に自分に合ったペースで助かりました。また、生活リズムを報告し合うミーティングなどで少しずつ話せる人の輪を広げられる機会も設けられていて、利用者の立場に配慮したプログラムとなっており、安心して参加していられる環境でした。
そして人とのコミュニケーションを上手にする方法や、自分の受け取り方、うつについての知識など様々なことを学んでいく内に、自信が回復してきて「何とかなりそうだ」と思えるようになってきました。
すると、自然に自分の本来持っていた力が何年か振りに表に出てきてくれて、周りから見ると殻を破ったように見えたらしいのですが、活力のある姿を取り戻すことができました。
その後も再発を防ぐために、自分の弱点を自分で理解すること・自分で解決できずに困ったときにはシグナルを出して相談する姿勢・とにかく一番大事な生活リズムを崩さないことを意識して生活しています。
こんなにも自分を立て直してくれたリワークを卒業するのは正直かなり名残惜しいです。
こんな気持ちになるほど素晴らしい環境を作ってくださったスタッフやメンバーの皆様、本当にありがとうございました。
掲載日:2021年12月15日